2012年06月02日

実店舗か通販か

私の子供時代、物を買うと言ったら実店舗に赴いて買うのが一般的でした。
その後、流通が発達してカタログ通販が生まれ、そしてインターネットの普及により通販は格段にその間口を広げました。

通販の魅力は何と言っても家でのんびり選べること。
店員さんの接客に煩わされる事がありません。
しかし通販では、カタログなどでモデルさんが着用している写真と詳しい商品解説から商品をイメージするわけですが、百聞は一見に如かずとはよく言ったもので、思っていたものとなんか違うということもしばしば。
着丈やら袖丈やらのサイズを確認して注文していても、シルエットが思うところと異なったり、色合いが異なったり風合いが異なったり…。
それは通販をする場合には仕方のないことなのですが、そんな齟齬を繰り返すうちに、おのずと身に付けるものに関しては通販から遠ざかっていきました。

服を買う時に私が大事だと思っていることは、自分に似合うこと。
なにそんな当たり前のことを、と言われかねないのですが、似合うと一口に言っても、似合うために満たしたい要件はいろいろあると思うのです。

まずは第一印象。試着した時にぱっと見で似合う、似合わないが分かれるときがあります。
私の場合はだいたいがその中間で、『これは私のために作られた服だわっ』ってほどなにもかもがぴったりで似合うわけじゃないけど、似合わないわけじゃないっていう服が多いです。
また、手に取って体に当ててみた時まではいい感じだったのに、いざ試着してみたら、あれ?ということもあります。
逆に、自分では手に取らないものだけれど、店員さんの勧めで着てみたらよく似合ったということもあります。
『これは私のため(以下略)』という服ばかりでワードローブを埋められればそれに越した事はないのですが、そんな服に会えることはそうそうないので、その中間の服の中から選ぶことになります。

そうなった時、次に決め手となるのがシルエットやサイズ感です。 
きつすぎないか、ゆるすぎないか。
トップスなら、肩幅はどうか、ボディのシェイプ具合は、丈は、袖の長さはどうか、タートルネックなら首元のくしゅくしゅ具合は、Tシャツなら開き具合は、シャツなら開襟具合はどうかなど。
スカートなら、丈の長さはどうか、腰回りのラインは、裾の広がり方は、横や後ろから見たときのシルエットはきれいかがポイントですし、パンツならヒップラインと太もものラインの出方は重要なポイントで、最近だとそれに加えてお腹が苦しくないかっていうのもわたし的にはチェックすべきところです(笑) 

これらは実際に着ない事には分からないことで、それらにどこまでこだわるかはそれぞれだと思いますが、そういうことの積み重ねが素敵に見えるかそうでないかを分けることもあるのではないかと思います。
もっとこだわるのならば、納得の行くシルエットになるまでお直しすべきなのでしょうが、
残念ながら自身でそれを指定できるほどのテクニックがまだないのです…。

それから、馴染みのお店が出来ると、馴染みの店員さんが良きアドバイザーになってくれることがあります。
何を着ても「お似合いですぅ〜」しか言ってくれない店員さんもいるのは確かです。
でも良い店員さんと知り合えると、好みを理解し、そのお店で過去に何を買ったのかも把握していて、それを踏まえたアドバイスをしてくれたり、ぱっと見で好みではなくて私が素通りしたものでも似合いそうならば紹介してくれたりして、選択の幅を広げる役割も担ってくれます。
でもそんな店員さんと知り合うためには、足繁く通うことと沢山意思疎通を図ることが必要なので、時間はかかります。
時間はかかりますが、そうやって得たアドバイザーは心強いものです。
自分で全部決められる人には無用なのですが、優柔不断な私には貴重な存在です。
(でもそうやって得た馴染みの店員さんが、先日店舗異動でいなくなってしまって気落ちしている今日このごろ…。)

靴に関しては、幅狭甲低踵小の三重苦の足の持ち主としては、試着なしに買うなんてありえません。
もっとも、人によってはデザイン重視で足に合うかどうかは二の次、という人もいると思います。
実際、せっかくかわいいパンプスなのに、踵をかぽかぽいわせながら歩いている人も見かけます(その状態だと概ね歩き方が類人猿になります)。
どんなに素敵な靴を履いていても、背筋が伸びずに類人猿みたいに歩くくらいなら、デザインでは劣っても合う靴を履きたいので、試着と調整は重要なのです。

そんなわけで、服や靴を買う時に通販を利用することがなくなってきました。
最近の通販は、本当にその値段でいいの?というようなプチプライスで数多くの商品が出ています。
ワンシーズン限りと割り切って利用するというのも手かもしれません。
また、例えばそのブランドの特徴を知っていて合うと分かっている場合や、着る人を選ばないアイテムの場合にも、便利に使えると思います。
でも、流行の変動以外で、ワンシーズンで服が着られなくなるっていうことはそうそうないと思いますし、逆に着られなくなるまで着倒すということは、その服ばかりを着るということになるでしょうから、おしゃれをする上で現実的ではないうえ、処分なり収納スペースの拡充なりが必要となってきます。

実店舗と通販、どちらがいいかはもちろん人それぞれです。どちらかに絞る必要もありません。
でも無用な失敗を避けたい私は、この先、通販に手は出すことは少ないでしょう。
リアルな店舗に行くからこそ得られる利点が、私にとっては大事なものなのです。


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